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2005年10月13日木曜日

チップが必要なのは、どんな時?

チップを支払う習慣がない日本人にとって、チップを支払うタイミングや、金額は、戸惑ってしまいます。

■チップとは?
まずは、チップにはどのような意味があるのかを考えてみましょう。アメリカなどではチップは労働報酬の一部とみなされるため、サービス業で働く人たちの賃金は、チップをもらえることを前提に、比較的低くなっています。給与の一部を、サービスを受ける側が支払う仕組みになっているのです。
辞書でチップを引くと「心づけ」や「祝儀」と出てきます。上記のような仕組みに加え、チップには、サービスを受けた側の満足度により金額が変化する、「心づけ」的な面もあることが特徴です。つまり、サービスの金額を満足度という基準で評価するのがチップと考えると、わかりやすいですね。

■チップを支払う国について
チップの習慣がないのはアジア諸国、オセアニア、ミクロネシアであり、それ以外の国では基本的にチップを支払う習慣があります。
また上記の国の中でも、地域によっては、海外旅行客が増えたことで、チップの習慣ができ、チップが必要になる場合もあります。旅行に行く前にはガイドブックなどで確認してみましょう。

■チップの相場
欧米諸国のチップの相場の目安です。地域によっても多少異なります。

●ホテル
ポーター 1ドル
枕銭
3★クラスのホテル 1~2ドル
4★クラスのホテル 2~3ドル
5★クラスのホテル 3~5ドル

●レストラン
通常の着席の場合 15~20%
ビュッフェの場合 10%~
※料金に『サービス料』が含まれている場合は小額でよいでしょう。
バーテンダー 1杯に付き1ドル

●移動
タクシー 10~15%
荷物を運んでもらった場合 1個に付き1ドル

●現地発着ツアー
ツアーデスクなどで申し込む現地発着ツアーの場合は、大抵チップ分をあらかじめ含んだ料金設定となっているため、チップは必要ないようです。
但し、移動の際やレストランのサービスなど、ツアー中は多くの人と関わります。その中でチップを要求される場合があるかもしれません。予め、ツアーを申し込む際に確認しておくと良いでしょう。

■チップの渡し方
チップを渡す時、ついもたついてしまいがち。どのようにしたらスマートに渡すことが出来るのでしょうか。
チップをスマートに渡すには、タイミングと、お札の取り出し方が大切です。小さい額のお札を、いつでもさっと取り出せるよう、ポケットなど取り出しやすいところに入れておきましょう。1ドル札を5枚程度、5ドル札も数枚ほど常に入れておくとよいでしょう。
女性の場合は、手持ちのバッグなどの取り出しやすい位置に、お札を折りたたんで、しのばせておくとよいでしょう。
財布を取り出してチップを払おうとすると、もたついてしまいますし、海外では、人前で財布を見せるのは危険です。また、財布をどこにしまっているかもわからないようにしましょう。すりや置き引きなどの対象になる恐れもあるからです。

チップは「心づけ」的な面もあり、決して見栄を張る必要はありませんが、その場に見合った金額を、気持ちよく渡すことで、「ありがとう」の気持ちを伝えるようにしましょう。